物語の練習

大塚英志氏の「物語の体操」を実践して物語を作る練習をします。読んで得は無いです。

リフレイン

過去 調和・逆
現在 慈愛・逆
近未来 清楚・逆
援助者 厳格・逆
敵対者 寛容
結末 変化・逆

 

スナックのママと元大工の父の間に生まれた和佳子。父は怪我をきっかけに酒に溺れ仕事をしない。常に夫婦喧嘩をしている家庭に育ち和佳子はいつも泣いていたが、やがて両親は離婚する。(調和・逆)
スナックの客が新しい父になるが、義父は和佳子を虐待し、中学生になった頃には性的にも虐待するようになった。(慈愛・逆)
高校を卒業してすぐ逃げるように家を出た和佳子は、街でスカウトに声をかけられ風俗の仕事をすることになる。(清楚・逆)
主人公は風俗から足を洗い家庭を持つことを望むが、自己肯定感が低く、自分を汚いもの、幸福になるべきでないものと思っている。
そんな和佳子の全てを許し受け入れてくれるオーナー。オーナーは和佳子を自分に依存させ、仕事を辞めさせずに搾取し続けようとしているのだった。(寛容)
たまに来る客に高田純次のようないい加減な人物がいたが、彼が適当に言うセリフは和佳子にとって意外と本質を突いていた。(厳格・逆)
高田に教えられた和佳子は意を決して風俗から足を洗い、スナックで働き始める。
とび職の客といい仲になり、妊娠をきっかけに結婚。娘が産まれてささやかながらも幸せに暮らしていた。
しかしある日夫は仕事中に大けがをしてしまい、とびの仕事が出来なくなる。
夫は酒に溺れ、夫婦のいさかいが絶えなくなり、娘はいつも泣いているのだった。(変化・逆)

 

(80分ぐらい?)

帝国を滅せよ

過去 秩序・逆
現在 創造
近未来 解放
援助者 公式・逆
敵対者 慈愛
結末 意思

 

長く戦乱の世が続いていた。(秩序・逆)
盗賊団を率いていた主人公は、帝国の支配に苦しんでいた農民達を味方につけ、新しい国家を旗揚げする。(創造)
破竹の勢いで周囲の小国を飲み込んだこの国は、帝国を滅ぼそうとする。
帝国の監獄を攻撃して制圧し、犯罪者を解放した主人公はそのカリスマによって犯罪者達を協力者として取り込む。(解放)(公式・逆)
政治犯達はブレーンとして、暴力犯達は兵士として。
ある戦いで帝国軍の兵士数百人を捕虜とした主人公は、この捕虜達を皆殺しにしようとするが、側近の女の進言を受け入れ取りやめる。(慈愛)
しかしこの女は帝国のスパイであり、捕虜を逃がして武器を与え、混乱させる計画を立てていた。
この計画を事前に察知して潰した主人公は女スパイを処刑し、帝国軍との最終決戦に向け決意を新たにするのだった。(意思)

 

(1時間ぐらい?)

監視学園

過去 変化
現在 秩序
近未来 幸運・逆
援助者 公式
敵対者 知恵
結末 慈愛

 

以前は不良が集まるガラの悪い学校だったA高校だが、数年前に明智貴明が教師として赴任して以来、不良の数は激減し学力も向上した。(変化)
明智が組織した秘密警察(表向きは美化委員)に強大な権限が与えられ、それにより秩序が維持されているのだ。(秩序)
校内の治安は良くなったものの、細かなルールが定められ僅かでも違反すれば厳しく咎められるため、校内の雰囲気は非常に息苦しいものだった。
また、美化委員はその強大な権限を笠に着て生徒にいやがらせや恐喝、強姦までする有様だった。
この状況に我慢が出来ない生徒の一部が立ち上がり、明智を告発して美化委員を解体することを目的とし改革委員を組織する。
しかし校内には至る所に監視カメラや盗聴機が仕掛けられ、さらにその情報が明智が開発したAIにより解析されていたため改革委員の活動は困難を極めた。(知恵)
それでも明智を問題視する教師らの協力を得て徐々に明智と美化委員は追い詰められていく。(公式)
ついに明智と美化委員の悪事の証拠を揃えた改革委員は警察に向かうが、その途上で車が事故に遭い証拠を消失してしまう。
バックアップも落雷の影響で失われてしまった。(幸運・逆)
このタイミングで明智らを告発できないと自分たちの身が危ないと判断した改革委員は、証拠が失われたことを隠して明智らと取引することを選択する。
取引は成功して美化委員による締め付けは以前より大幅に弱まり、自由な校風と言ってもいい高校になったのだった。(慈愛)

 

(50分)

不信のクリス

過去 幸運・逆
現在 信頼・逆
近未来 至誠・逆
援助者 寛容・逆
敵対者 秩序・逆
結末 誓約

 

主人公クリスは幼い頃に両親に捨てられ親戚をたらい回しにされた。行く先々で邪険にされ、いじめられ、冷遇された(幸運・逆)ために、全く人を信じることが出来ない。(信頼・逆)
職に就いてもトラブルを起こしてすぐにクビになるということを何度も繰り返した。
自暴自棄となったクリスだったが、あるマフィアの構成員フランコに拾われる。
いろいろと良くしてくれたフランコにクリスも心を開きかけたが、対立組織との抗争の混乱の中でフランコに対する疑念が生じる。(秩序・逆)
嘘の情報でフランコを疑ったクリスは、フランコを裏切って対立組織に売り渡してしまう。(至誠・逆)
フランコは機転を利かせて逃げることが出来たが、この件を知ったボスはフランコが庇うのも聞かずにクリスを厳しく痛めつけた。(寛容・逆)
ボスを恨む気持ちも無くなるほど朦朧とするクリスだったが、これは悪いことをした自分に対する当然の罰であることを悟る。
回復したクリスに対しボスは特に冷たい態度は取らず、普通に接して普通に命令を与え、良い働きをすればちゃんと褒めてくれた。
初めて人を信じる気持ちになったクリスは改めて組織に忠誠を誓い(誓約)、マフィアの構成員として成長していくのだった。

 

(40分ぐらい)

婚約者

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過去 節度
現在 創造
未来 誓約・逆
援護 調和・逆
妨害 生命・逆
結末 清楚

 

全国展開の大規模スーパーを経営する伊達家の一人息子である真一と、大手ファストファッションメーカーを経営する武田家の一人娘である麻衣子は、中学生の頃から許嫁とされていた。
二人は引き合わされて以来、文通を交わすなどして少しずつ親交を深めていた。(節度)
東京の同じ大学に進学した二人は交際を本格化させ、愛を育んでいく。(創造)
ある時、麻衣子が白血病にかかっていることが発覚し、麻衣子は自分には結婚をする資格がないと悲観し婚約の解消を申し出る。(生命・逆)
真一は一緒に病気を治そう、一生一緒にいようと説得するが麻衣子は頑なに断る。
また、麻衣子の病気がきっかけとなり武田家と伊達家の関係もぎくしゃくし、ある事件がきっかけで対立が激化し婚約は解消となる。(誓約・逆)
麻衣子に会うことも連絡を取ることも禁じられ、パソコンやスマートフォンでの通信や通話すら監視された真一は、かえって麻衣子への想いを募らせ、密かに手紙を書いて麻衣子に送り続けた。(調和・逆)
毎日のように届く手紙に感動した麻衣子は、病院を抜け出し真一が待っている思い出の公園に赴く。
再会した二人はお互いの愛を確かめ合ったが、この時すでに麻衣子は余命3ヶ月を宣告されていた。
二人は駆け落ちして田舎に住まいを確保し、麻衣子の命が尽きるまで看病しながら二人の時間を過ごすのだった。(清楚)

 

(数時間)

 

博打と女

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過去 知恵
現在 節度・逆
未来 意思・逆
援護 理性・逆
妨害 庇護・逆
結末 治癒

 

主人公のタカシは神童と呼ばれた天才で、特に数学が得意だった。(知恵)

東大の数学科に入るが悪友に誘われて行った闇カジので金を稼げることを知り、大学に行くのを止めギャンブラーとなる。どこの闇カジノでも大金を稼ぐ上に他人を馬鹿にするので蛇蝎のごとく嫌われた。(節度・逆)
友人を含め多くの人が協力したイカサマにハメられ全財産を失ったタカシは周囲が全員敵だった(庇護・逆)ことを知り、絶望して自暴自棄になる。(意思・逆)
そんなタカシを闇カジノオーナーの女でセックス好きなマヤが気に入り助けてやる。罪を犯すことに躊躇のないマヤ(理性・逆)の独特な価値観に触れ影響を受けたタカシは、オーナーから大金をだまし取る詐欺の計画を立てる。マヤと協力し詐欺を成功させたタカシは、ギャンブルを止め(治癒)詐欺師として生きていくことを決意するのだった。
 
(45分ぐらい?)